『中秋の名月』といわれる、旧暦八月十五日の満月。
古くから十五夜の満月は、お月見と称され眺め楽しまれてきました。
かつては信仰の中心であった月、文明の灯りがなかった時代は照明の役割も果たすなど、月は常に特別な存在であったようです。

「芋名月」!?

「里芋(きぬかつぎ)」の収穫がこの日に行われていたことから「芋名月」とも呼ばれています。
お月見の夜、団子を供える風習は「江戸」のころからと言われていますが、団子ではなく、収穫した「芋」を供えるところも多くありました。

月見飾りの基本形

・飾り方・・・あまりこだわりすぎず、自然の恵みに感謝して、月をながめるゆとりが大切です。

・お団子・・・お団子は満月を意味し、作物の収穫や家族の健康と幸せに満ち溢れるようにとの願いが込められています。
十五夜にちなんで15個のお団子を飾るのが一般的ですが、最近では簡素化して5個とする家庭も増えているようです。「三方やお皿」にお団子をのせましょう。

・秋の草花・・・ススキや七草を月の神様を招く依り代(よりしろ)として供えられます。
本来、月の神様の依り代は稲穂ですが、お月見の時期に稲穂が無かったため稲穂に似たススキを供えるようになったといわれています。

※七草とは:「オミナエシ、ナデシコ、フジバカマ、クズ、キキョウ、ハギ、スキ」

・野菜や果物・・・収穫に感謝してその時期に採れた野菜や果物をお供えします。
芋類の収穫時期であることから里芋やさつまいもなどをお供えします。