お盆と言えば日本中が故郷を目指して大移動する時期。故郷の味と一緒にお盆の行事を心に刻みたいものです。

お盆の正式名称は『盂蘭盆会』

「死者やご先祖様など亡くなった人たちが苦しむことがなく成仏してくれるようにと、私たち子孫が霊を迎えて供物をお供えし、供養する」という行事です。
この盆の行事が日本で最初に行われたのは、606年の推古天皇のとき。
祖先を敬いと尊んできた日本人にとって、数多くある先祖供養の中で、最も知られた馴染みの深い行事の1つになっています。

馬と牛

お盆の時、ご先祖様や故人の霊を乗せる乗り物として、「キュウリの馬と茄子の牛」を供える風習があります。
これは、「馬に乗って少しでも早くこの世に戻ってきてもらい、牛に乗ってゆっくり戻ってもらいたい。」と言う願いが込められています。

迎え火・送り火

*「迎え火」・・・13日の夕刻、仏壇や盆棚の前に盆提灯(ぼんちょうちん)や灯篭(とうろう)を灯し、門や庭先でおがらを燃やして火をたく。

*「送り火」・・・盆が明ける16日、迎え火と同じところに火をたき霊を送り出す。
地方によっては、供物を小舟に乗せて流す精霊流し(しょうろうながし)が行われています。

盆踊り

盆踊りとは「戻ってきた精霊を慰め、送り出すための盆の儀式」でした。
室町末期からは民衆娯楽として発達し、宗教的な色合いは薄れてきたようです。